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根管治療の費用は?保険と自費の違いやインプラントとの比較

公開日:2016.12.07
更新日:2025.06.29

「根管治療」という言葉を聞いたことはありますか?
根管治療とは、虫歯や感染が歯の神経(歯髄)にまで達した場合に行う、歯の内部の神経を取り除いて消毒する治療です。歯を抜かずに残すために必要不可欠な治療であり、成功すれば天然歯を維持したまま長く使い続けることができます。

根管治療は、歯の根まで達した虫歯の治療の際に、根管治療で自分の歯を残すか、抜歯してインプラントとするかの選択肢として示されることが多いです。歯を残す選択肢として「根管治療」を行うか、それとも抜歯して「インプラント」にするか…。この選択は、費用面・将来の負担・見た目・健康面において大きな違いをもたらします。

そこで今回は、虫歯が進行してしまい、抜歯すべきか治療すべきかを悩んでいる方向けに、根管治療の費用感、保険と自費の違い、インプラントとの比較について詳しくお伝えします。

根管治療の保険診療の費用目安

保険診療では、必要最低限の処置を受けることができます。
基本的には3割負担となりますので、根管治療の費用は約1,500~3,000円前後となるでしょう。
また治療する管の数によって異なりますので、目安としては1根管で1,500円前後、2根管で2,300円前後、3根管で2,800円前後となるでしょう。
根管治療の費用に加え、レントゲン撮影代、薬剤費、根に詰める材料の費用などがかかります。

ただし、ラバーダムやマイクロスコープ、CTなどの精密治療に必要な検査費用や機器代は保険適用外となります。そのため、治療の精度に限界があることが大きな懸念点です。

さまざまな研究データでは、根管治療はラバーダムを使用した根管治療の成功率は90%以上に達しますが、使用しない場合は成功率が80%以下、日本では30~50%にもとどまるという報告があります。
また根管治療は、回数を重ねるごとにその成功率は下がってしまい、歯を失う原因となってしまいます。

そのため、再根管治療ではラバーダムの使用を強く推奨します。初めての治療であっても、治癒率や再発防止を考えると、ラバーダムを使用した精密な治療が望ましいといえます。

根管治療の自費診療(自由診療)の費用目安

自費診療では、治療の質と再発防止を最優先に進めることが可能です。保険診療に比べて費用は高くなりますが、その分、精度の高い機器や材料を用いた治療が受けられます。
治療する歯の状態や、被せ物の素材などによっても費用は変りますが、目安としては自費負担で根管治療を行う場合には、20~60万円ほどがかかることが多くなっています。

神谷町デンタルクリニックでは、初診の後、1~2回の通院で根管治療を完了することが可能です。治療費は275,000円~330,000円(税込)で、使用する素材により変動します。(再根管治療の場合も治療費用は異なりますので、詳しくは料金一覧をご覧ください)

短期集中治療についての詳細はこちら
根管治療などの費用目安では、実際の治療金額もご紹介しております。

また短期集中治療をうたう歯医者は増えておりますが、当院では静脈鎮静法や治療時間の延長によって通院回数を減らすのではなく、マイクロスコープを活用した精密治療により、再発リスクを大幅に抑える短期集中治療を実施しています。

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土台や被せ物による費用の違い

なお、根管治療後には、削った歯を補強するために土台(コア)を立ててから、被せ物(クラウン)を装着する必要があります。この2つの工程によって、最終的な費用が変わる点にご注意ください。

保険診療では、硬質レジンや金属製の被せ物が対象となり、費用は数千円程度です。一方、自費診療では、歯のしなやかさに近く、歯根破折のリスクを軽減できる「ファイバーコア(土台)」が使用されます。さらに、セラミックなどの審美性の高いクラウンを選択する場合は、8〜15万円程度が別途必要になります。
そのため、根管治療の総費用を考える際には、「土台」と「被せ物」の費用も含めて検討することが大切です。

自費負担のほうが、自由度が広がるため、精度の高いものが使用でき、以後、トラブルが発生しにくい状態で治療が受けられると考えられます。セラミックは細菌が付着しないために、再発が起こりにくいです。

神谷町デンタルクリニックでは金属を使用せず、人工ダイヤであるジルコニアのフレームを用いたセラミッククラウンをオーダーしています。

根管治療や被せ物の費用はこちら

インプラント治療との比較

根管治療と並んでよく比較されるのが、「インプラント治療」です。
インプラントは歯を抜いた後に、人工の歯根(チタン製)を骨に埋め込み、その上に人工歯を装着する治療方法です。
一般的に、1本あたりの費用は40〜70万円が相場とされており、さらに骨の状態によっては骨造成などの追加処置が必要となることもあります。

インプラントは優れた選択肢ですが、自分の歯を残せない、外科手術や治療期間の長さ、費用負担の大きさがデメリットです。また費用面では自費診療の根管治療と大きく変わらない、むしろ高くなることが多くなっています。

一方、根管治療が成功すれば、天然の歯を維持したまま咬む機能や見た目を保つことができます。身体への負担も少ないため、まずは根管治療によって歯を残せるかどうかを検討することをおすすめします。
また、自分の歯は神経や歯根膜を通じて感覚を持っているため、インプラントよりも自然に近い噛み心地を維持できるという大きな利点があります。

根管治療の費用と治療の違いまとめ

以下は、「自費診療の根管治療」「保険診療の根管治療」「インプラント治療」を比較した一覧です。費用だけでなく、治療の精度や通院回数、再発リスクなども考慮して、最適な選択肢を検討する際の参考にしてください。

比較項目根管治療(保険診療)根管治療(自費診療)インプラント治療
費用目安約1,500〜2,800円(3割負担)約20〜60万円(部位による)約40〜70万円(1本)
保険適用×(自由診療)×(自由診療)
通院回数4〜6回以上が一般的最短1〜2回(短期集中治療)数ヶ月以上(外科手術+治癒期間)
治療の精度肉眼・簡易器具中心マイクロスコープ・CT・無菌処置専用設備・高精度外科処置
再発リスクやや高い(再感染の可能性あり)低い(精密な処置で再感染を予防)天然歯は存在しないため再発なし
対象となる歯天然歯を残したい場合天然歯をできるだけ保存したい場合すでに歯を失った部位
自分の歯を残せるか×(抜歯が前提)
審美性・違和感△(保険素材によっては目立つ)◎(自分の歯+審美素材)○(見た目は良いが人工物)

根管治療でお悩みなら神谷町デンタルクリニックにお任せください

神谷町デンタルクリニックでは、「できる限り歯を抜かずに残す」ことを第一に考えた治療を行っています。

「抜歯してインプラントにする」と言われた場合でも、根管治療によって歯を残せる可能性があるかどうかのセカンドオピニオンを受けられることをおすすめします。神谷町デンタルクリニックでは、ご自分の歯を残すことをとても大切にしています。

他院で抜歯するしかない、インプラントを入れるしかないと言われた患者様も多数ご来院いただいており、もちろん虫歯の進行状況などによってはインプラントの選択肢となる場合もございますが、抜歯せずにご自分の歯を残すことができる場合が多くなっています。

特に海外で抜歯を勧められた方が、日本への一時帰国の際に当院での治療を選ばれるケースも増えています。
抜歯とインプラント、そして根管治療の選択で迷われている方は、まずは精密な診断を受け、ご自身の歯を残す可能性を知ることから始めてみてください。神谷町デンタルクリニックが最善の選択肢をご提案いたします。

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