根管治療の土台の素材はレジン・メタル・ファイバーコアのどれがいい?
2016.12.07
根管治療は、歯髄という神経がつまっている部分を取り除く治療法です。しかし、ただ取り除くだけではありません。大事なのは、完全に歯髄と感染源を取り除き、再度、感染するのを防ぐことです。そのために、消毒を念入りに行って、詰め物をして、土台を作り、冠をかぶせるのが一般的です。
この土台に使われる素材には、さまざまな種類があります。早速みていきましょう。
根管治療の土台作りとは
根管治療で歯髄を取り覗いた後、土台を作るのが一般的です。歯髄を取り覗いた後は、歯が脆くなっている状態です。このまま放置するわけにはいかないので、早速、人工の歯を作るために、土台を作成し、その上に、クラウンという冠をかぶせます。
これで根管治療が完了になります。
土台の素材は?
この土台に使われる素材はさまざまな種類があります。例えば、レジンコア、メタルコア、ファイバーコアなどがあります。それぞれの特徴をみていきましょう。
メタルコア:金属製で、最もよく使われる土台です。こちらは保険適用がされます。特徴としては硬くて強度があることですが、硬すぎて他の歯が割れることもあります。また金属アレルギーの原因になったり、歯が黒く着色するメタルタトゥーの原因にもなります
レジンコア:レジンとは、プラスチックです。歯の治療ではよく使われる素材で、よく虫歯を少し削った後に入れる白い塊がありますよね。それがレジンです。土台では、硬質レジンと呼ばれるものでつくられた白い土台が良く使われます。こちらは保険が適用されます。
このレジンコアのメリットは、保険適用のほか、色が白いので、セラミックの冠を載せたときに見た目が良いということなどがあります。
一方、強度が少し弱いといわれています。
ファイバーコア:こちらは保険が適用されません。強化プラスチック製ですが、補強するために、内部にファイバーの芯が入っています。今、もっとも推奨されているコアで、歯が割れにくいことから、長期に渡って使えるといわれています。
また、白いので見た目も良好です。
また、この歯が割れにくい、折れにくいというメリットの他、歯や歯茎が黒ずむことがなく、金属アレルギーがないという利点もあります。
土台の素材による費用の違い
これらの3つのコアをみてきましたが、保険が適用されるものとされないものとで大きく価格が変わってきます。例えば、次のようになります。
・メタルコア:約500~1,000円(保険治療)
・レジンコア:約500~1,000円(保険治療)
・ファイバーコア:約1~6万円
多くの歯科医院は、ファイバーコアを推奨しています。細菌の侵入を防ぐ効果が高いのも、ファイバーコアです。
もちろん、メタルコアなどでも問題ありませんが、長期的に考えて、歯が割れるなどのリスクを防ぐためにもただ価格だけで判断するのはやめたほうがよさそうです。