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大人になって歯並び、変わった気がすると感じた方へ。原因やチェック方法

公開日:2026.01.02
更新日:2026.01.02

30代以降に感じやすい変化と、その背景

「昔はもっと歯並びがきれいだった気がする」
「最近、前歯の隙間が気になる」
そんな違和感を覚えたことはありませんか。

30代以降になると、「歯並びが変わってきた」と感じる方は少なくありません。
矯正治療をしたわけでもないのに、歯が少し前に出たように見えたり、フロスが以前より通りやすくなったと感じたりすることもあります。

多くの方が「年齢のせいかもしれない」と考えがちですが、大人になってからの歯並びの変化には、いくつかの要因が関係している場合があります。

大人になってから歯並びが変わる理由

歯並びは、子どもの成長期にだけ変化するものだと思われがちですが、実際には大人になってからも少しずつ変化することがあります。

すべての方に当てはまるわけではありませんが、
代表的な原因として挙げられるのが、次の3つです。

歯並びの変化に関係する主な要因

虫歯や歯の形の変化

虫歯によって歯の形が変わったり、治療により歯の接触関係が変化したりすると、噛み合わせのバランスが変わることがあります。
その結果、周囲の歯が動くなどの影響が出る場合もあります。

歯周病による歯の支えの変化

歯周病が進行すると、歯を支えている骨や組織に影響が及び、歯が動きやすい状態になることがあります。
歯周病は自覚症状が少ないまま進行することも多く、
「気づいたときには歯並びが変わっていた」ということも珍しくありません。

噛み合わせのバランスの乱れ

噛み合わせの位置や力のかかり方に偏りがあると、
特定の歯に負担が集中し、長い時間をかけて歯の位置に影響が出ることがあります。

日常的な癖の積み重ね

実はここが、多くの方が見落としがちなポイントです。
歯並びに影響を与えるのは、噛む力だけではありません。日常生活の中で無意識に行っている癖も、関係する場合があります。

見落とされがちな原因、舌の力と「舌癖」

舌は、食事や会話、飲み込みなどで常に動いている筋肉です。
そのため、舌の位置や使い方によっては、長い時間をかけて歯に力が加わることがあります。

たとえば、
・無意識のうちに舌で前歯を押している
・舌の筋力が弱く、普段の舌の位置が「スポット(普段、舌があるべき理想的なところ)」ではないところに落ち込んでいる
といった状態が続くと、歯並びに影響する可能性があると考えられています。

こうした「舌癖」があると、少しずつ歯に力が加わり続けます。
舌で押す力は、矯正治療で使われる力の数百倍に達することがあるともいわれています。
そのため、毎日の小さな癖でも、長い時間をかけて歯並びに影響を及ぼす可能性があります。

歯並びだけじゃない?舌の位置と口腔機能について

舌の問題は、歯並びだけにとどまりません。
舌の位置や動きは、歯並びだけでなく、飲み込みや呼吸などの口腔機能とも関係しています。

舌の筋力が弱かったり、位置が適切でない場合、口呼吸になりやすい、いびきを指摘されるといったことが起こるケースもあります。

いびきや口呼吸が続くと、睡眠の質が下がったり、日中の疲れやすさ、肩こりを感じやすくなることもあります。
ただし、いびきや睡眠の質、体調にはさまざまな要因が関係しており、舌や歯並びだけが原因になるわけではありません。

自分で確認できる目安|舌の使い方セルフチェック

舌の状態や使い方については、あくまで目安ですが簡単なセルフチェックで傾向を知ることができます。

※これらは診断ではなく、状態を把握するための参考です。

チェック① 口を開けたまま、飲み込むことができますか?

水を口に含んで、口を開け、上下の歯が当たらない状態をキープしたまま水を飲みこむことができるか確認してみてください。
比較的スムーズに水を飲み込めた人は、舌が使えている可能性があります。
逆に水が飲み込めなかったり、飲み込むのに苦労した方は、舌が使えていないかもしれません。

チェック② 飲み込む動作で口の横にシワが出ていませんか?

口を閉じてものを飲み込むときに、口の横や唇にギュッと力が入っていませんか?
本来、飲み込む動作は舌の力が主に使われます。もし口の周りに強い力が入る場合、舌の筋力が十分ではなく、舌以外の筋肉を多く使っている可能性があります。

チェック③ 口を閉じているとき、舌は上顎についていますか?

自然に口を閉じているとき、舌が上顎の中央付近に触れていることが多いのが一般的とされています。

無意識な状態の今、舌はどの位置にありますか?
舌がちゃんと使えている方は、通常上顎の真ん中、前歯2本の真裏の膨らんだ部分(スポット)に舌先がついている状態になります。

舌の力が弱い方は、舌の先端が前歯の裏についていたり、舌が下がってどこにもついていなかったりします。意識した状態だと正しく確認ができないので、ふとした時に、どこに舌があるのか確認してみましょう。

「歯並びが変わった気がする」と感じる方に多い傾向

次のような項目に心当たりがある方は、舌の使い方や筋力を見直す価値があるかもしれません。

・若い頃は歯並びが整っていた
・最近、前歯の隙間やズレが気になる
・フロスが以前よりゆるく感じる
・無意識に舌が歯に触れていることがある
・口呼吸やいびきを指摘されたことがある

これらはすべて、歯並びや口腔機能の変化と関連している可能性があります。

歯並びの変化に気づいたときに大切なこと

大人になってからの歯並びの変化は、単なる「年齢の問題」ではなく、
・虫歯や歯周病
・噛み合わせの不調和
・舌の癖や筋力といった日常の積み重ね

など、さまざまな要因が関係している場合があります。

歯並びは見た目だけの問題ではなく、噛み合わせや睡眠、体調にも影響を与えることがあります。「最近、少し変わったかもしれない」と感じたときこそ、口の中の状態や舌の使い方を見直すタイミングかもしれません。

気になる症状がある場合は、自己判断せず、歯科医院での相談をおすすめします。

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