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歯医者が1日で終わるのはなぜ?短期集中治療の歯医者の違い

公開日:2024.09.29
更新日:2024.09.29

歯医者はコンビニよりも数が多いということを聞いたことはありますか?
実際に歯科医院は都内だけでも約10,000軒もあるんです。そのため提供する医療内容やサービスも多様化してきています。

その中でも近年とくに、忙しい日常生活の中で短期間で集中的に治療を行う歯科治療を提供する歯科医院が増えてきました。患者さんのニーズに合わせた柔軟な対応が求められており、当院ではさらにマイクロスコープを使用して短期間で終わるだけでなく、より高度な治療をご提供しております。

当院の開院のきっかけは短期集中治療を提供したいという想い

当院は開業から10年以上となりますが、開業のきっかけは「マイクロスコープを使用して最善で再発リスクの少ない治療を短期間でご提供したい」という院長の想いからでした。
それまでは、保険診療を行う歯科医院でも診療を行うこともありましたら、保険診療では厚生労働省が決めた薬剤や決まった方法でしか治療できないため、どうしても治療期間が長くならざるを得ず、多忙のために治療が途中になってしまったままになり、より悪くなってしまい、残念ながら抜歯となるケースも多々ありました。また、すべてが決められた中で行うため、せっかく治療しても再発することもありました。

そこで、「短期間で最善の方法で歯の治療を完了することができれば、短期間で治療を終了して再発が少なくなれば、みなさんの悩みを解消することができるのではないか」と考え、当院は開院当初から短期集中歯科治療に特化した治療を提供しております。

短期集中治療ってなに?なぜ1日で治療が終わる?

近年増えている短期集中治療ですが、短期間で治療を行う方法は主に以下パターンが考えられます。

  • 1. 静脈内鎮静法による処置
  • 2. 治療時間を長く取る方法
  • 3. セレック治療を行う方法(セラミックの詰め物やかぶせ物)
  • 4. マイクロスコープを使用した精密治療を行う方法(根管治療)

いずれの治療法でも、1日に長い時間を取って治療を行う点では同じです。
何回も通院するのではなく、1日に長時間の治療を行うことで1日での治療を可能としています。
また保険診療では1日に行える治療に制限がありますので、短期集中治療は保険外診療(自費診療)となることがほとんどでしょう。

長い時間で治療を行う短期集中治療ですが、症状や治療方法によっては1日で治療を完了できる治療内容には違いがあります。
それではそれぞれの治療方法について詳しく見てみましょう。

1. 静脈内鎮静法による処置

静脈鎮静法は、患者さんがリラックスし、不快感を感じずに治療を受けられる方法です。
薬剤を静脈に注入し、意識はあるが緊張や痛みを感じにくいリラックスした状態で治療を行います。
麻酔を使用しますが、日帰りで治療を受けられるクリニックが多いようです。この静脈内鎮静法による処置は、歯医者が苦手な方や歯科恐怖症の方に有効です。

主に根管まで達していない虫歯の治療や、親知らずの抜歯などで利用される方が多いようです。

2. 治療時間を長く取る方法

1回の診察で長時間を取ることで、一度にたくさんの治療を行う方法です。これにより、通院回数を減らすことができます。
保険診療のルールでは、1回の通院でできる治療には制限があります。そのため複数の歯の治療や歯の根まで達した虫歯の治療などの場合には、複数回通院することが必要となります。
歯石取りやクリーニングが1日で終わらず2回通院しなければならなかった、という経験をした人も多いのではないでしょうか。これらも保険診療の制限を受けているからです。
そのため治療時間を長く取る方法は、保険診療ではなく保険外診療(自由診療)となることがほとんどです。

3. セレック治療を行う方法(セラミックインレー、セラミッククラウン)

セレック (CEREC) とは、歯科用のCAD/CAMシステムの一つで、デジタル技術を駆使して治療を行います。一般的な銀歯やクラウンの治療では、型取り、仮歯の装着、本歯の製作と装着のために何度も通院が必要です。しかし、セレック治療ではこれらが1回の診察で完結します。
これにより、診療時間を大幅に短縮することが可能となります。

まず、虫歯を取り除いた後、治療箇所のスキャンを行い、そのデータを基に被せ物をデザインします。その後、3Dデータ上で治療箇所の歯を再現できる形、かつかみ合わせの歯と李解剖学的に理想的な位置で噛むようにデザインしたうえでデザインデータをセラミックに作る機械へ送り、セラミックのブロックから歯の形を削り出しします。
詰め物もしくはかぶせ物が出来上がったのちに患者様の歯にフィットするように調整します。これらの一連の流れが1日で完結するため、何回も通院する必要がなくなります。

4. マイクロスコープを使用した精密治療を行う方法(根管治療)

時間を確保し、歯科用マイクロスコープを用いて治療を行う方法です。マイクロスコープでは非常に細かい部分まで見ることができ、精密な治療を行うことが可能となります。マイクロスコープを使用した精密治療は、特に根管治療でその真価を発揮します。

根管治療の正確性の向上

マイクロスコープを使用すると、歯の根管内部構造を明確に視認することが可能になり、視野を肉眼の3.2〜20倍に拡大することができます。

これにより、病気や再発の原因となった微細な異常や感染部位を見逃すことなく、必要な治療を適切に施すことができます。再治療の必要性が低減し、短期集中治療を可能にします。(もちろん、その上で治療時にラバーダム防湿の使用、細菌の付着がゼロの器具を使用することは不可欠です。)

根管内の感染リスクの低減

マイクロスコープによる精密治療は、細部まで確認し、清掃や消毒を行うことができます。これにより、根管内の感染リスクを大幅に低減し、さらなる病気や再治療のリスクを低減します。また、一度の治療でしっかりと治療を行えるため、患者さんの診察回数も減り、全体の治療期間を短縮します。

根管治療は、再発を繰り返すほど治療成功率が下がるため、早期治療の実施が重要です。
最初の治療(イニシャルトリートメント)が正確に行われれば、9割の歯が良好な経過をたどると言われています。

マイクロスコープによる精密治療は、再発リスクを大幅に減らすために非常に有効です。そして、精密治療が行われることで、通常よりも短い期間で根管治療を完結することが可能となります。これは、患者様の負担を軽減するだけでなく、早期に治療を完了できるという大きなメリットをもたらします。

自分のライフスタイルに合った短期集中治療を選択しよう

短期集中治療は歯科治療における新たな選択肢としてますます注目を集めています。
ご紹介したアプローチはそれぞれが独自の利点を持ち、患者さんのニーズや生活スタイルに合わせて選べるようになっています。

当院が採用しているセレック治療とマイクロスコープを用いた精密治療は、根管治療の正確性を向上させ、根管内の感染リスクを低減します。
また、1日で銀歯の交換や根管治療後の被せ物の作成を可能にし、患者さんの通院回数や治療にかかる時間を大幅に削減します。

私たち神谷町デンタルクリニックでは、これらの最新の治療法を用いて、患者さんのために最善の治療プランを作成します。精密な治療で短期間で治したい方は、ぜひ当クリニックまでご相談ください。一緒に最適な治療方法を見つけ、患者さんの健康と笑顔を取り戻すお手伝いをいたします。

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