無菌に限りなく近づくラバーダム!クランプには種類がある?
公開日:2016.12.07
更新日:2022.01.08
あなたは今、根管治療を受けようとしているのかもしれません。そして、ラバーダム防湿という、根管治療を成功させやすく、より再感染を防ぐ方法に興味があるのかもしれません。
この、無菌に限りなく近づく治療が受けられるラバーダムを用いた方法では、クランプという器具も使用します。
このクランプ、どうやら種類が複数あるようですが、いったいどんな種類があるのでしょうか?
ラバーダム防湿法とは?
ラバーダム防湿法とは、根管治療などのできる限り無菌状態での治療が求められる精密な治療において、非常に役立つ方法といわれています。日本ではそれほど使用されていないものの、先進国では当たり前のように行われているものです。
ラバーダムというゴムの膜のようなものを口の外に装着し、治療する歯や部位のところだけを露出させ、他の部位や口の中の唾液と隔離した状態で治療する方法です。
治療中、唾液による細菌の混入を防ぐだけでなく、歯科器具や薬の誤飲の防止、歯科医が手で押さえる必要がないため両手が使えることなど、多くのメリットがあります。
患者様にとっても、治療が成功しやすいメリットは大きいです。しかし、ラバーダムを使う治療は現在、自費診療となることが多いです。これは、患者様にとってはデメリットといってもいいかもしれません。
クランプの役割
このラバーダム防湿を行う際に、ゴムの膜であるラバーダムを固定し、治療部位の周りに装着する金具があります。それがクランプと呼ばれるものです。
クランプは、金属製のバネで、歯の周りに装着して、ラバーダムを固定する役割があります。ラバーダム防湿を行う際には、欠かせない部品といえます。
クランプの種類と選ばれ方
クランプは、一つの形状に留まらず、さまざまな歯の治療に対応するために、多種多様な形状が存在します。
その種類は、歯の部位によって異なってきます。例えば、上あごのもっとも手前の歯に合うもの、その隣の歯に合うものなどで、形状と大きさが変わってきます。
また、有翼クランプと無翼クランプがあります。これは、金属の一部に小さい突起があるかどうかに違いがあります。翼があるとひっかかりやすく、治療にさしつかえることもあるといわれますが、その症例に応じて選ばれます。
クランプは、ラバーダム防湿法を確実に行うために必要な道具です。治療される歯によってえらばれるものが変わってくることを覚えておきましょう。