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歯の根の虫歯が再発する原因とは

公開日:2015.03.20
更新日:2023.06.06

虫歯を放置すると歯の根(根管)まで達してしまう場合があります。
その場合は根管治療という根の治療を行いますが、一般的に歯の根まで至った虫歯は再発率が高いと思っている方も多いようです。
そのため、「治してもまたどうせ悪くなるから、いっそのことインプラントにした方が良い」と思う方もいるようです。

でもそれは間違いなんです。治せる可能性があるのに自分の歯を失ってしまうのはとてももったいないことなんです。

歯の根の治療の際に「ラバーダム」を使用すると、治癒率は約96%との報告も

歯の根の病気が再発する原因として一番重要な要素は、「ラバーダム」を用いたかどうかです。
ラバーダムは根の治療時に口腔内に手術室の環境を作り出し、治療効果を大幅に向上させます。「ラバーダム」を用いた治療の場合、治癒率は96%と報告されています。しかし、何度も再発する歯では、残念ながら再発の度に治癒率が下がってしまいます。

一方、ラバーダムを使用しない治療では、再発率が50~70%とも報告されています。治癒率ではなく、これは再発率を示しています。そのため、ラバーダムを使用せずに治療した場合、治療後に再発する可能性が高いことを示しています。

ラバーダムの使用以外にも、根の病気が再発する原因は多数存在します:

1. 虫歯や感染源が残っている
2. バイオフィルムが歯の中だけでなく、歯の根の外側にまで広がっている
3. 根にひびが入っている
4. 根が割れている
5. 使用する器具の消毒・滅菌が不十分
6. 被せ物が不適合
7. 治療後の歯周病や日常のプラークコントロールが不十分

適切な治療を行うためには、清潔な環境が重要です。さらに、治療後の日常的なプラークコントロールが大切となります。
根の病気の治療が必要になった場合は、適切な治療を受け、適切なプラークコントロールを行い、定期的なメンテナンスを受けることを強く推奨します。

このような行動が、大切な歯を長く保つために重要な要素となります。
もし病気が再発した場合、インプラントの検討も一つの選択肢ですが、再発を防ぐためのこれらの手段も考慮してください。

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